旧網干銀行の頭取の書斎ですので、映画『釣りバカ日誌』のスーさんの社長室のような広めの部屋を勝手に想像していました。しかし実際に書斎を拝見してみると、こじんまりとした印象。もちろん暖炉、ソファ、書机といった調度品があるため狭く見えるのかもしれませんが。部屋全体が精巧に造られた小型の工芸品といった感じ。映画のセットのような豪華絢爛な応接室を見た後だったので、完全に意表を突かれたかたちになりました。
書斎の奥にサンルームも設えているのですがこれも素敵でしたよ。それにしても小部屋って落ち着きますね。茶室も狭くてたしか4畳半程だったと思うのですが、そのぐらいの広さが日本人の心情になじむんでしょうかね。
書斎の南面、出窓にあしらわれたステンドグラス。
モチーフは野に咲くケイトウや桔梗、野菊など。
空にぽっかりと雲が浮かび、つがいのツバメが飛んでいます。
のどかな田園風景です。
東面の窓にもステンドグラス。
モチーフは楽器を演奏する天使。これは可愛い。
中世ヨーロッパの絵画を思わせる意匠です。
この書斎ではステンドグラスが多用されていますが、
当時流行していた建築様式なのでしょうか。
山本氏愛用の品々。使い込まれた万年筆や印鑑がペン皿の上に置かれていました。山本氏は筆記具を大切にする人だったのかもれません。
■山本家住宅
内覧日:毎月第1・第3日曜日
内覧日の開館時間:10:00~16:00
費用:300円 ※小学生以下は無料。要保護者同伴