奈良公園内にある「鏡池」を訪れました。奈良公園の総面積は約660ヘクタール。シーズンを迎えると、公園内のモミジ、ナンキンハゼなどが一斉に色づく関西屈指の紅葉の名所です。観光客でごった返していると予測して出発したのですが、いざ奈良公園を歩いてみると予想に反してほどほどの人出。密を避けながら散策できました。
奈良公園はとても見通しが良く歩きやすいと感じたのですが、これは、2メートル以下にある枝葉を鹿が食べることで形成される「ディアライン」と呼ばれる状態らしいです。てっきり庭師が枝葉を払っていると思っていたのですが、鹿による天然の美景だったとは驚きです。
南大門は、門内に大きな仁王像が安置されている国内最大の山門。仁王像の撮影に挑むも巨大すぎるわ暗いわ手前に金網があるわで断念。立ち去ったあとも未練が残り「仁王像の前に張ってある金網の目的はやっぱり鳩よけかな」などと考えながら歩いているといつの間にか鏡池に到着していました。
鏡池は記念撮影スポットなので、大仏殿を借景に記念撮影の定番的な位置で撮ってみました。池に大仏殿がもう少し明瞭に映り込んでほしかった…。こうした場合は時間帯を変えて撮影すれば良いのでしょうがそれもできず、日帰り旅の限界を感じつつ別の位置へと移動しました。
池の中央に佇む赤い鳥居は弁財天を祀る「厳島神社」。茂った葉におおわれていましたが存在感十分です。
夕暮れの気配が漂う鏡池。傾いた日を受けて木々が赤く染まりました。ちなみに名称「鏡池」は、池にある小島が柄のついた鏡のようなかたちをしていることに由来するそうです。鏡のような水面に大仏殿が映り込む現象が由来だと思っていたのですが...。思い込みは間違いのもとですね。
(2021年11月撮影 機材:CANON EOS M6)