2021年秋に訪れた「ならまち」の散策記録をほぼ1年ぶりに振り返り、
続編としてまとめました。
元興寺町は、かつては元興寺の南大門花園院があったとされている場所です。
商店街・商業地として栄えた地なので、商家風の町家建築が多く残されているようです。
この「藤岡家住宅」は、奈良市で最も古い町家のひとつ。
案内板によると、藤岡家住宅が建造されたのは江戸時代、18世紀後半(1700年代後半)頃。当初は生薬類を、幕末頃からはろうそく・鬢付油・おはぐろ、昭和に入ってからは紙類とさまざまな商売が営まれたそうです。
突上げ戸、蔀(しとみ)、揚げみせ(ばったり床几)など当時の商家の特徴を有する重要文化財ですが、現在は一般住宅として使われているようで、内部を見学することはできませんでした。
藤岡家住宅の真向かいに再現町家「ならまち格子の家」があります。こちらは中を自由に見学できます。入館料は無料でした。
ちなみに、近鉄奈良駅から歩くと、20分ほどで「ならまち格子の家」に到着します。街並みを見ながら、ぶらぶら散策すると、30~40分はかかると思うので「ならまち格子の家」はちょうどいい休憩場所ではないかと。土産物店とトイレが併設されています。
上がり框で靴を脱いで入室して、室内を眺めている人の姿がありました。私も見学したかったのですが、先を急いでいたので、せめてもの記念に格子の隙間から室内を撮影。畳と障子と照明器具が作る幾何学模様が美しいですね。
「ならまち格子の家」から少し離れた場所で見つけた可愛らしい建物。カフェかと思ったのですが、奈良元興寺郵便局でした。
歴史的建築物というわけではなさそうですが、旧市街地の風景になじむレトロモダンな外観がいいですね。
郵便局にも、庚申さんのお守り「身代わり申」が下がっていました。
(2021年11月撮影 機材:CANON EOS M6)
■藤岡家住宅
■ならまち格子の家