関西 日帰りカメラ旅

神戸市在住。日帰りで行けるちょっといい場所を訪ねて写真を撮っています。

【京都】東寺塔頭・観智院を拝観――「宮本武蔵も座した一室」で抹茶をいただいた

東寺塔頭「観智院」は「真言宗勧学院」、いわば「大学の研究室」のような場所として使われていた寺院。2018年の春、東寺参拝の道すがら訪れました。

客殿前の庭園。真言宗立教開宋1200年の事業として2017年に枯山水庭園「長者の庭」に作り変えられたもので、水の流れを模した白砂が美しい庭です。客殿の一室で、宮本武蔵筆と伝わる襖絵「竹林の図」「鷲の図」を鑑賞。

本堂には、蓮台に結跏趺坐した本尊・智慧の仏「五大虚空蔵菩薩」が鎮座していました。

虚空蔵とは無尽蔵、広大無辺の知恵を無尽に蔵していることをいう。空海は、この法を観操より受け、強大な記憶力を得て真言密教を開く足がかりとした。五大虚空蔵菩薩は、その知恵を五つ表したもので、息災増益の祈願のための本尊となっている。
(引用元:観智院パンフレット)

年齢とともに物忘れがひどくなってきたので、五大虚空蔵菩薩さまに「記憶力が良くなりますように」とお願いしておきました。

菩薩像は残念なことに撮影NG。でも、この菩薩が一番の見どころだと思うので、全体像をイメージしやすくするため、同院のパンフレットを撮りました。

横一列に並んだ獅子、象、馬、孔雀、迦楼羅(かるら)が背中に菩薩を乗せて並んでいる様子が壮観。菩薩より鳥獣の方が大きく存在感がありますね。

「獅子は強さの象徴、馬は王の乗り物、毒蛇を食べる孔雀は悪を浄化する、象は障害を取り除き、迦楼羅は決して落ちない」と、それぞれの鳥獣に意味があるのも面白いと思いました。

 

桃山時代から伝わる枯山水「四方正面の庭」。

 

「四方正面の庭」を別の視点から。どの視点から見ても美しく見えるように考え抜かれているんですね。

 

茶室「楓泉観」から露地を眺めてみました。

 

書院の前の廊下を歩いていると小さな案内版のPR文
「武蔵も座した一室で武蔵を冠す菓子体験」が目にとまりました。
抹茶とお菓子をいただけるようなので、ひと休みすることに。
価格は500円だったと思います。

 

書院は僧侶の私室・居間として使われていた部屋でほどよい広さ。開いた障子から庭の木立を眺めることができる居心地の良い空間でした。
床の間と襖前面に描かれた浜田泰介画伯の幻想的な絵画「春の朝」を、
抹茶をいただきながら鑑賞できたのも良かったです。

 

抹茶の横に添えられていたのは「日の出老舗」の銘菓「ムサシ」。菓子に描かれた円は悟りを、真ん中の点は迷いをあらわしています。

(2018年撮影 機材:CanonEOSM6)

 

■参考資料:観智院パンフレット

■観智院
 京都府京都市南区九条町403

 

 

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