淡路島の北端、岩屋港の向かいにある岩楠(いわくす)神社を訪ねました。
岩屋港から西へ3分ほど歩くと、恵比寿神社の鳥居が見えてきます。目的の岩楠神社はこの恵比寿神社本殿の奥にあるので参道を歩いて本殿の裏へと進みました。
本殿の裏の白砂の上に、岩楠神社の石造りの鳥居が立っていました。
岩楠神社の祭神はイザナギとイザナミ、そしてこの二神から生まれた蛭子の三柱。蛭子は葦舟に乗せられて流されてしまうのですが、西宮の海岸に漂着し祀られたという説があるため、「西宮のヱビスさん」(西宮神社・兵庫県西宮市)の本家は岩屋であると伝えられています。
おしろい花の赤色とピンク色が白い玉砂利に映えて美しい。誰もいない境内はとても静かで、ときどき空から降ってくるピーヒョロローという鳶の鳴き声がやけに大きく聞こえました。
岩壁にある穴の中に、古びた祭器や神体を納受けするならわしがあります。岩穴の奥に祠があると聞いたので、穴の中を覗いてみたのですが暗いので見分けることができませんでした。
岩穴は高さ1メートル60センチ、幅1メートル10センチ、そして奥行きは3メートル。むかしは奥行きが52メートルもある大洞窟だったそう。自然現象なのか人為的なのかは不明ですが、規模が大幅に縮小された状態で現在に至っています。
岩の隙間にぴったりとはまった小さなお社。岩と一体化しているようにも見えます。
ご利益は商売繁盛、交通安全、厄災除け。ミニチュア模型のような賽銭箱に硬貨を一枚入れて、短い鈴御を振るとクルミ大の鈴がコロコロと良い音を響かせました。
渋いベンチ。この神社は地元の方々の憩いの場でもあるのかもしれませんね。淡路島の地酒「清酒超一級 都美人」の手書き文字がいい味だしてます。境内には休憩所がなかったので、このベンチに腰を降ろして疲れを癒やしました。
赤いよだれかけが巻かれた地蔵尊が並ぶ祠もありました。
お地蔵さまの前に供えられた茶碗に
茶がなみなみと注がれていました。
■参考資料:「あわじウェブドットコム」
(2022年11月撮影 機材:CANON EOS M6)
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