関西 日帰りカメラ旅

神戸市在住。日帰りで行けるちょっといい場所を訪ねて写真を撮っています。

【神戸】デ・キリコ展で248ページの豪華図録を購入、テーマ曲はドビュッシー

行ってきました神戸市立博物館のデ・キリコ展。
訪れたタイミングが平日の午前中だったからなのか館内は人影少なめ。
静かな会場で落ち着いて鑑賞できたのは幸運だったと思います。

有名なイタリア広場や形而上的な室内、マヌカンシリーズ、彫刻などの他、
キリコが手掛けた舞台美術のスケッチや衣装も展示。

衣装デザインにおいてもシュールなキリコワールドが
ぶれることなく繰り広げられていて圧倒されました。
特に印象的だったのは、前身頃と後ろ身頃に手彩色で
エビフライのような謎のキャラクターが
大きく描かれたバレエ用のスモッグ。
エビフライが登場するバレエってあるんでしょうか?謎です。

 

そして意外だったのは絵のサイズ。
たとえば展覧会チラシに載っている
「形状的なミューズたち」は54.3✕35センチ。長辺が1メートル以下なんですよ..。
てっきり200号とか300号とかの大きな絵画だと思っていました。

他の作品も「壁に飾るのにちょうど良いサイズ」と言うと
語弊があるかもしれませんが、
ほどほどのサイズ感の絵が多かったような気がします。

 

こちらは撮影OKの絵画「孤独のハーモニー」。
おそらくデ・キリコの絵を撮ることができる最初で最後の機会ですので、
遠慮なく撮らせていただきました。

この絵、キリコ絵画でおなじみの三角定規などが
ごちゃごちゃと高く積み上げられていて、
無秩序に見えますが実はさまざまなモチーフが抜かりなく
ハーモニー(調和)しているんですね。

「かつてない大回顧展」と銘打つだけあって
ショップの品揃えもバラエティ豊かでした。
絵ハガキ、ポスター、Tシャツ、トートバッグなどの定番品のほか、
イタリアのお菓子や革製品なども。

キリコ絵画に煩瑣に登場する三角定規をデザインしたキーリングがあったので
購入したくなったんですが、展覧会で買うべきアイテムはやはり図録。

いったんキーリングに伸ばしかけた手をひっこめて
図録を購入することに。

図録の表紙は2種類。
「形而上的なミューズたち」と「預言者」どちらかを選べるという贅沢さ。
表紙は違っても内容は同じですが、
図録の表紙を選ぶのは初めての体験なのでちょっとワクワク。
迷いに迷った末「形而上的なミューズたち」を選択しました。

価格は3000円。
値上げラッシュの波をうけて図録の値段も上がっているんでしょうか。
でも図版はオールカラー、ハードカバーで全248ページとなかなかの厚み。
研究者・専門家の論文やエッセイも掲載されていて読み応えたっぷり。
この一冊でデ・キリコが攻略できるのであればお買い得かもしれません。

 

そしてデ・キリコ展のテーマ曲は、
キリコと同時代に活躍したクロード・ドビュッシーが作曲した「喜びの島」。
演奏者はピアニストの辻井伸行さん。
辻井さんが奏でる繊細な音色が
キリコ絵画の神秘性をいっそう高めてくれます。
「喜びの島」を聴いてみたい方は、
辻井さんのYouTube公式チャンネルで聴くことができます。
リンクを貼っておきますのでよろしければどうぞ。

 

■Nobuyuki Tsujii plays Claude Debussy’s L'Isle joyeuse
辻井伸行ドビュッシー:喜びの島
https://youtu.be/pJISZnMflok?si=jTeIWXz3M0fX--nh

(2024年11月撮影 機材:CANON EOS 40D

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