塩屋漁港の西側に広がる塩屋の浜には、
美しい五色の玉石が打ち上げられています。
この塩屋浜でシーグラスが採れるという話を
聞いたので訪れてみました。
ちなみにシーグラスとは、波に揉まれてガラスの角が丸くすり減り
表面がマットな「曇りガラス状」になったガラス片です。
シーグラスは、打ち上げられた玉石の隙間でキラリと光ります。
かなり小さいので見逃さないよう浜に這いつくばって探しました。
シーグラスのもとの姿は、海に捨てられた酒瓶などのガラス製品ですから、
海洋ゴミの一種なんですが、その美しさから「浜辺の宝石」と呼ばれることも。
実際、このシーグラスを使ってアクセサリーを作ることもできます。
最近は、飲み物の容器としてペットボトルが使われることが増えたので、
シーグラスは減少気味で希少性が高まっているそう。
短い散策時間でしたが、これだけのシーグラスを難なく獲得。
集めたシーグラスを持ち帰って撮りました。
透明や水色、茶色のシーグラスは発見しやすいのですが、
赤やオレンジ、黒などはめったにお目にかかれない珍品。
今回の散策で採取したシーグラスは水色、緑、透明、茶色ですから
ごく一般的なシーグラスですね。
陶器の欠片も見つかりました。
シーグラス同様、波に揉まれて角が丸くなっています。
左端の陶片に描かれた絵は、松の幹のように見えます。
ひょっとすると縁起物の松と鶴が描かれた食器だったのかもしれません。
さわやかなストライプの陶片は、もとは皿かボウルではないかと思われます。
海に捨てられたガラスビンは、短いもので数十年、
長いものでは200年もの歳月をかけてシーグラスへと変化します。
シーグラスにも年齢があるということですね。
このエメラルドグリーンのシーグラスは、
遮光性が高そうな濃いめの色ですから
もとは、薬ビンか酒ビンだったのかもしれません。