JR神戸駅の線路海側に展示されている蒸気機関車「D51 1072」。
ヘッドマークの二羽のツバメに惹かれて撮りました。
以前は別のデザインのヘッドマークが付いていたんですが
いつの間にかお化粧直しをしたみたい。
このヘッドマークの正体は?
国鉄時代の電車事情に詳しい友人によると
「これは国鉄時代の『特急つばめ』のヘッドマークとちゃうか?
むかしは蒸気機関車が特急を引っぱって走ってたんやで」
ツバメのように素早いという意味が込められた
ヘッドマークなのでしょうね。
さて、このデゴイチが現在の場所に設置されたのは1992年。
以前は、元町商店街西口の前の「きらら広場」で保存されていたのですが、
広場再整備に伴い、高架沿いへと移されました。
今デゴイチが設置されている場所は、旧神戸駅があった場所で
西日本の鉄道発祥の地でもあります。
そして北側の通りにはかつて、
明治から昭和初めにかけて汽車を眺める場所として利用されていた
「相生橋」がありました。
今昔マップ on the webより作成
時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ」に
記された相生橋(1892~1910年の神戸市の地図)。
相生橋の下は汽車が走り、橋の上を人や市電が通っていました。
当時は橋の上から人々が線路上を走る汽車を見物していたそうなので
汽車は乗り物であると同時に、見て楽しむ物だったのかもしれません。
デゴイチの前にあるポストの中に
持ち帰り自由のパンフレットが入っていました。
パンフレットによると「D51 1072」が誕生したのは1944年。
現役時代は北海道で活躍していた機関車で、
函館、旭川、新得、池田、五稜郭など、道内を転々。
廃車となった後、1976年に神戸にやってきました。
パンフレットには北海道で走っていた頃の写真も載っているので
現役時代の様子がよくわかります。
神戸駅周辺は再開発が始まっているので
デゴイチの周辺にも変化が。
2023年8月には、
高架下キャンプ場「神戸D51-PARK(神戸デゴイチパーク)」が
オープンしています。
街中でキャンプしながらデゴイチにも会えるスポットなので
ちびっこが喜びそうですね。
参考資料:「神戸駅前D51 1072蒸気機関車 編集者・神戸駅前のD51を守る会 」
(2023年11月撮影 機材:CANON EOS M6)