兵庫県小野市の粟生駅から兵庫県加西市の北条町駅までを結ぶローカル線・北条鉄道「法華口駅」を訪ねました。
駅舎は、大正４年に建てられた登録有形文化財。
桜前線が北上する頃には、
レトロ駅舎と桜を撮るため集まった写真愛好家でにぎわいます。
ちなみに北条鉄道を走っているのは
ワンマン列車ですので、乗車時に整理券を取り、
降車時に運賃箱に現金を投入して精算するスタイル。
実際には、運賃箱ではなく運転士が手に持った
コイントレーの中に運賃を入れました。
支払いは現金のみ。
ICOCAやPiTaPaなどのICカードは利用できないんですよ。
乗り降りの手続きなどは全て車両内で済ませるので、
法華口駅の駅舎は、現在は駅としての役割は果たしていないんです。
何に使われているかというとハンバーガーショップ。
駅舎内で「今屋のハンバーガー」が店舗を構えています。
ちょうどお昼どきだったので、店に入りました。
ハンバーガーの他に、北条鉄道サイダーという
オリジナル飲料なども販売されていたんですが、
小腹が減っていたのでソーセージのハンバーガーを注文。
注文を受けてから調理するので、
5～10分ほど待つことに。
ハンバーガーの順番を待つ人々で混み合う店を出て
駅の周りをぶらつきます。
よく見ると、右から表記された駅名がうっすらと残っています。
駅の傍らに佇む三重塔。
西国二十六番札所「法華山一乗寺」にある三重塔を
高さ7メートルに縮小した模型なんですが、
ものすごく精巧に再現されています。
手掛けたのは宮大工かな。
駅舎の横にあるトイレも登録有形文化財。
中は清潔な水洗トイレでしたが、
木の窓枠やレトロガラスは昔のまま。
珍しいので窓だけ撮らせてもらいました。
窓枠の鍵は、ねじ式ですね。鍵を回すと今でも窓が開くんでしょうか。
いやそれにしても、駅の周りの桜が満開なのが嬉しい。
空に雲がたくさん浮かんでいて曇っているんですが、
風がないのでそこそこの撮影日和と言っていいんじゃないかな。
駅の周りには桜だけでなく、
菜の花やたんぽぽ、チューリップが花盛り。
10分経ったので店に舞い戻り
駅前のベンチでハンバーガーをいただきました。
今屋のハンバーガーはホットドッグスタイル。
ソーセージと一緒にミンチ肉とキャベツを炒めた具材がサンドされていて
こんがり焼けたコッペパンの食感もサクサク。
なんだか期待以上の美味しさだったので
あっという間に食べきってしまいました。
価格も良心的だと思います。
駅舎と桜を見てハンバーガーも食べたので
気分的には満足できました。
とはいえ、せっかく時間をかけてここまで来たわけですから
駅舎と桜と電車が揃った写真を撮って帰りたい。
でも、北条町行き・粟生行き、どちらの電車も1時間に1本のみの運行。
少々待ち時間が長いのです。
撮影位置を探しつつ、ぶらぶらと桜見物をしていると
あっという間に時間が過ぎ、
満開の桜の下に滑り込んできた粟生行きの電車を
駅前で撮ることができました。
駅に入って来る時、超ゆっくりと運行してくださったので
非常に撮りやすかった。
運転士さん、ありがとうございました。
法華口駅周辺は、日本の原風景が広がっています。
鶉野飛行場跡や、法華山一乗寺、フラワーセンターなどの観光スポットも多いので、
今度来た時は、駅で自転車を借りてサイクリングしたいですね。
（2024年4月撮影 機材：CANON EOS M6）
