関西 日帰りカメラ旅

神戸市在住。日帰りで行けるちょっといい場所を訪ねて写真を撮っています。

【神戸】兵庫運河を歩く(5)――新川運河と消えた兵庫城。中央卸売市場で鮮魚を味わう

 

石垣には石仏も使われていた

新川運河にかかる入江橋の上から南の方角を眺めると、
左手側にイオンモール神戸南が見えます。
約400年前、この場所に兵庫城がありました。

兵庫城は、天正8年(1580年)織田信長重臣池田恒興によって築かれました。
江戸時代には陣屋や勤番所が、明治時代に入ると兵庫県庁が置かれるなど、
兵庫津のランドマーク的存在として使われた城ですが、
築城後、時が移るにつれて少しずつ規模が小さくなり、
明治8年(1875年)新川運河の開削と同時に
完全に姿を消し「幻の城」となりました。

 

イオンモールの北にある石垣。
イオンモール神戸南」建設工事に先がけて
平成24~26年に実施された発掘調査中に出土した
石垣の一部を新たに組み直したもの。

兵庫城の石垣には五輪塔や墓、供養塔、石仏なども使われていて
それらは、神戸市西区にある「神戸市埋蔵文化財センター」に保存されています。

ところで、城の建材として転用された五輪塔や養塔、石仏などは
どこから持ってきたんでしょうか...
宗教嫌いと言われることもある織田信長が、
池田恒興に命じて、寺院に圧力をかけさせて集めたのでしょうか?
もしそうだとすると、石仏を砕いて建物の土台として使うなんて
桁外れの大胆不敵さですね。

 

画質が悪くて申し訳ないのですが、
発掘調査で出土した兵庫城の全景をあげておきます(兵庫城跡 説明板より引用)。
城の大きさは南北約150メートル、東西約140メートル(推定)。
築城当初、城のまわりには町家がたくさんあったようです。

ちなみに発掘調査で見つかったこの遺構は、
また埋め戻してイオンモール神戸南の下に保存されているそうです。
せっかく発掘できた城跡なのにもったいない気もするんですが、
大規模すぎて別の場所に移築することもできないので
埋めるしかないのかもしれません。

 

さて、新川運河に浮かんだ船を眺めたあと、中央卸売市場へとぶらり。

 

ととかな隊と市場の味

中央卸売市場では、セリ見学などのイベントも定期的に開催している様子。
仲卸から直接仕入れた食材を使った
市場ならではの料理教室も開催されています。

中央市場のマスコットキャラクター「ととかな隊」。
カラフルな色使いが可愛らしい
ととミー、トマティー、マスかっちょ。
トマティーがセンターなんですね。
市場の方向性からすると
センターは鮮魚キャラのととミーかなと思ったんですが。

 

2階には、市場の機能などを動画やパネルでくわしく解説する
展示コーナーが設置されています。

あ、よく見ると「ととかな隊」がいますね。
このパネルではととミーがセンターにおさまっています。

 

ランチは中央卸売市場の老舗店・丸髙食堂さんで。
お昼どきは混み合いそうなので、ちょっと早めの時間帯に入店。

こじんまりとした清潔な店内に常連さんらしき男性客が二人。
静かに昼食を楽しんでおられる様子をチラ見したあと、
さしみ盛り合わせ定食を注文。

とれたての新鮮な魚はもちろん絶品。
ふっくら白ごはんがおいしくて箸が止まらない。
ごはん大盛りをお願いすればよかったかな。
ごちそうさまでした。
(2024年5月撮影 機材:CANON EOS RP)

 

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