今住んでいるマンションのベランダの前に、
まとまった木立があるのですが、
その木立の中で早朝からシャワシャワとクマゼミが鳴いています。
窓を閉め切ってエアコンをかけているのですが、
ガラス戸の隙間からセミの鳴き声が漏れてくるのです。
毎年のことなので慣れてはいるのですが
セミの声の大きさには圧倒されます。
鳴くのはオスだけ。
メスを惹き付けるために鳴くそうなので
シャワシャワ、ミンミン、ジージーという騒々しい声は
オスゼミのラブソングなんですね。
声量において昆虫界最強という呼び声が高いセミですが、
騒音測定アプリで鳴き声を測ると、
60dB~70dB(デシベル)あたりの数値が表示されました。
これは「普段の会話、デパートの店内」と同じぐらいの騒音。
でも、実際にはもっとうるさく聞こえるんですよね。
コンサート会場や高架下と同じぐらいの騒音だと思います。
もしかすると、
何らかの障害でアプリに不具合が発生したかもしれないので、
セミが鳴いている方向に腕をのばしながらスマホをかざすなどして再計測。
一瞬、「救急車のサイレンの音」と同等の81.8 dBを示したものの
平均値は依然として60.2 dBでした。
セミの鳴き声が、アプリが示す数値よりも
大きな音に感じられる原因について思い当たるのは「倍音」です。
倍音とは、ベースとなる音の他に鳴っている音のことで、
虫の声には人間の耳に聞こえない倍音が含まれていると聞いたことがあります。
セミの声には、アプリが拾えないけれども人間の耳では感じ取れる
特殊な倍音が含まれているのかもしれません。
(2023年7月撮影 機材:Canon EOS M6)