姫路駅の名物「えきそば」のお店。
旧国鉄をイメージした電車風の外観があまりにもかわいいので、
姫路駅に行くたびに撮ってしまいます。
「えきそば」の起源は古く、
終戦後の混乱期にルーツとなる食品が誕生したことを
最近になって知りました。
まねき食品の公式サイトによると、
そのころ統制品であった小麦粉の代わりに、
こんにゃく粉とそば粉をまぜて
うどん風の食品を考案したそう。
これがえきそばの始まり。
当時は、食材が手に入りにくかった時代ですから、
うどんの歯ごたえを出すのは難しかったことでしょう。
こんにゃく粉を混ぜるという逆転の発想が
ヒット商品を生み出したのかもしれません。
その後も試行錯誤を重ね、
かんすいが入った黄色い中華麺を和風だしで食べる、
ラーメンのようでありうどんのようでもあるファストフード「えきそば」が誕生。
1949年(昭和24年)発売当初は立ち売りで提供され、
やがてホーム上の売店で提供されるようになりました。
むかしは、駅の売店で買った食べ物を
電車の中で食べる人がたくさんいました。
各駅電車の座席で、そばを食べるなんて
今では考えられないかもしれませんが、
昭和は何かにつけておおらかな時代でした。
私も子供のころ、姫路駅に停まった電車から飛び出して、
えきそばを買いに走ったことがあります。
買ったばかり熱々のえきそばを電車内に持ち帰るのは緊張したな。
どんぶりからスープがこぼれそうになって
ヒヤリとしたことを覚えています。
播但線のホームに立つと、リアル電車とえきそば店舗が
並んで停車する様子を見ることができます。
最後はやっぱりえきそばの写真でしめるべきかなと思ったので、
フォルダを掘り返してみました。
2018年に食べたえきそばの写真を発掘。
ねぎをたっぷりのせて。
スープを吸ってふわふわになった天ぷらが美味しかったです。
■参考資料
まねき食品株式会社 公式サイト
(2018年5月、2021年11月、2023年4月撮影 機材:CANON EOS M6)