関西 日帰りカメラ旅

神戸市在住。日帰りで行けるちょっといい場所を訪ねて写真を撮っています。

【神戸】六甲山で見つけた謎のリスは、山火事防止アニメ「リスのまとい」の主人公

昭和のレトロなムード漂う防災看板

六甲山の大師道を歩いていたとき、
タバコを吸って一息入れる登山者に注意を促す
リスのキャラクターを見つけました。


かなり昔に設置されたもののようで、
塗料が剥げ落ちサビが目立ちますが
古風な絵柄が魅力的。

 

少し離れた場所の樹上にも、
同じ看板がありました。

リスは長めのほうきのような道具を左手で握っているんですが、
これはむかし、日本で使われていた防災グッズ「まとい」。
時代劇に登場した火消し職人がこれと同じような道具を握って
屋根の上で飛び跳ねているシーンを見たことがあります。

山火事防止のシンボルとして昭和47年に誕生

看板のリスは、林野庁の山火事防止のシンボルとして
昭和47年に誕生したキャラクター。
くりくりした目やしぐさが可愛らしいだけでなく、
森の異変を素早くキャッチして逃げる機敏さや
用心深さを備えたリスは、
山火事防止のシンボルにピッタリですね。

キャラクターが制定された2年後の昭和49年、
15分の短編映画「リスのまとい」が製作されました。
現在は、You Tubeで公開されています。

youtu.be


簡単にあらすじをまとめると・・・

森に住むリスは、きこりの孫兵衛さんに命を救われます。
ところが恩人の孫兵衛さんが、
山火事を発生させたという疑いで捕らえられてしまいます。
リスの活躍で真犯人が見つかり、孫兵衛さんは無罪放免となり、
リスは、ご褒美としてまといを授かるという物語。

企画・林野庁。文部省選定 自治省消防庁推薦作品。
演出は『宇宙戦艦ヤマト』や『ドラえもん』などの作品に
関わった石黒昇さん。

短いアニメですがとても丁寧につくられていて、
当時、制作に携わった人々の熱意が伝わってきます。

しっかりとした背景の描き込みからは
森の奥行き、深さが感じ取れました。
物語の主題である、ちょっとした不注意が
山火事につながる危険性についても
楽しみながら理解できます。

50年以上も前に発表された作品なので
レトロムードたっぷりの映像ですが、
まんが日本昔ばなし』を観て育った世代なら、
楽しめるアニメではないでしょうか。

(2022年8月撮影 機材:Canon EOS M6)

 

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