兵庫県立美術館で開催中の特別展「関西の80年代」に行ってきました。同展覧会は、兵庫県立美術館の開館20周年を記念したもので、1980年代関西のアート・シーン彩った作品を紹介しています。
展示は、プロローグを含め全5章で構成されています。
プロローグ 林檎と薔薇
1 フレームを超えて
2 インスタレーション ニューウェーブの冒険
3 「私」のリアリティー イメージ、身体、物語
4 「私」の延長に
高校生以下は無料、夏休みの自由研究のテーマに
来館者の写真撮影が許可されていたので、いろいろ撮らせていただきました。ここでは気になった作品を何点かピックアップしてご紹介します(アーティストの敬称略)。
ちなみに特別展「関西の80年代」は8月21日まで開催。観覧料は一般1500円、高校生以下は無料ですので、夏休みの思い出づくりや、自由研究のテーマにちょうど良いのではないかと。ポップな色使いの作品が多いので映える写真が撮れて楽しいと思いますよ。
「ENTASIS」福嶋敬恭
「ENTASIS(エンタシス)」はギリシャの神殿建築の柱。キャンバスの青が美しいですねー、エーゲ海をイメージしたものでしょうか。素材として使われている金粉やアルミフレークが照明を受けて輝き、キャンバスの表面が海面のようにきらめいていました。
「言い尽くせない」北山善夫
竹、紙、木など自然な素材で作られた自由奔放なアート。帆船や凧のように軽やかな印象、風に吹かれると遠くへ飛んで行きそうです。
「はにわ物語」藤浩志
美術館の中庭(?)的なスペースに展示された5~6歳の子供ほどの背丈のはにわ。表情とポーズがユーモラスなのでガラス越しにツーショット写真を撮ると楽しいかも。新作映像も展示されていました。
「芳一 物語と研究」KOSUGI+ANDO(小杉美穂子・安藤泰彦)
鏡パネル群と屏風パネルで構成されたインスタレーション作品。鏡パネル群を抜けると、「お経の迷路」に迷い込みます。
ときどきあらわれる空白の屏風に問いかけるような文言が刻まれているので、その意味を考えながら鑑賞するのも一興ではないかと。
「Hip Island」 田嶋悦子
はじめは、プラスチック素材のオブジェだと思ったのですが、陶(やきもの)なのだとか。Hip Islandの意味は「お尻の島」ですよね?多肉植物のような幹にプリッとしたお尻のような果実がたくさん実っていますが、何やら毒が含まれているようにも思えます。
「THE SUPER PALACE」 中西學
仮想のロックバンドを欄間彫刻に見立て、作品構成要素の一部とした迫力満点のアート。個人的な受けとめですが、最も80年代っぽさを感じた作品です。
他にも、数え切れないほど面白い作品が展示されていたのですが、長くなるのでこの辺にしておきます。それにしても、美術館での作品撮影は新鮮な体験でした。SNS投稿キャンペーンも実施しているようです。こうした取り組みを通じて、たくさんの人がアートを身近に感じられるようになればいいですね。
(2022年7月撮影 機材:Canon EOS M6)
■参考資料:兵庫県立美術館公式サイト