神戸市中央区にある「相楽園」の紅葉の見頃が始まるのは11月中旬ごろ。
少し早いとは思ったのですが、
園内で開催されている菊の展示会の鑑賞も兼ねて訪ねました。
相楽園は、もと神戸市長 小寺譲吉氏の先代・小寺泰次郎氏の本邸の庭園として明治末期に完成したもの。神戸市の所有となった昭和16年以降は、池泉廻遊式の日本庭園「相楽園」として一般公開されています。
密集市街地の中にある庭園ですので、広い画角で撮るとビル群が入ってきます。伝統的な日本庭園の上にビルがのっかっているようにも感じられますね。通常はビルは画角に入れないと思うのですが、時空を超えたような不思議な感覚を味わえるのでこれも悪くないかなと思いました。
戦後、離れのあった場所に新築された茶室・浣心亭(かんしんてい)。白い障子が印象的。訪れた時間が遅かったため西日の影響を受けてコントラスト高め。
船屋形(重要文化財)。
江戸時代、姫路藩主が川で用いた「川御座船」の屋根部分が陸上げされたもので、
木造2階建、切妻造桧皮葺で総漆塗りの建物。一部に金箔が施された豪華な造り。
1階2階がともに3室に分かれており、川御座船だった頃は、川の巡察や遊興、参勤交代時の渡河に使われていたそうです。姫路藩内で使うだけでなく、他藩の大名に頻繁に貸し出されていたそうですので、当時から希少価値の高さが評価されていたのでしょうか。
紅葉は7分ぐらいでしょうか。まもなく見頃を迎えそうです。園内にある樹齢約300年の大蘇鉄や、荒木村重が植えたと伝えられる大クスノキなども見応えがありました。
菊の展示会は芝生広場で開催されていました。和菓子店が出ていたので、よもぎ餅とほうじ茶を購入。ベンチに腰をおろして菊を眺めながらいただきました。
池の畔にアオサギがいました。小魚を狙っているのかな。
(2022年11月撮影 機材:CANON EOS M6、CANON EOS RP)
参考資料:
相楽園パンフレット
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