関西 日帰りカメラ旅

神戸市在住。日帰りで行けるちょっといい場所を訪ねて写真を撮っています。

【京都】下鴨神社でいただく葵祭の味、申餅は素朴な甘さだった

この記事は、2018年5月に訪れた下鴨神社の休憩所さるやについてまとめたものです。

かつて葵祭で食されていたという「申餅(さるもち)」。下鴨神社の名物でもあるこの申餅を食べるため、下鴨神社境内の休憩処「さるや」さんを訪れました。

 

暖簾をくぐり、申餅と黒豆茶がセットになった「申餅とまめ豆茶セット」を注文。確保した席で待っていると、餅と黒豆茶、塩が入った皿などが並んだ白木の盆が運ばれてきました。

 

申餅の原材料は、丹波産の小豆、餅米、砂糖のみ。
このお餅は、かつて葵祭の申の日に、神前に御供されたことから
葵祭の申餅」と呼ばれ親しまれていました。
餅の色は「はねず色」と呼ばれているのですが、
小豆の煮汁で色を染めているのでとても自然な薄桃色。
餅の中に入っているのは蜜漬けした丹波大納言。

 

申餅とともにいただくのは香ばしく炒った黒豆の「まめ豆茶」。
「まめまめしくいつまでも」という願いが込められた茶で、
かつて神社社領があった丹波地方の黒豆を使い、
伝統的な味わいをそのまま守り伝えているのだとか。

 

急須に満たされた湯の中にある黒豆から染み出した成分が
湯を「入り日の色合い」言い表される色に染めています。
この色は、赤のような紫のような
なんともいえない深みのある色です。

 

匙で黒豆を皿に引き上げた後、
小皿に守られたお茶に盛られた塩を少しだけ
急須の中に入れました。

黒豆茶は、明治初めの祭儀改正以前は、
潔斉期間中の神社神官の飲み物で、不老長寿の良薬とされていたそう。黒豆に含まれるアントシアニンイソフラボンなどが血流やホルモンバランスを整えてくれるのですが、こうした機能性を昔の人も知っていたのでしょうか。

 

茶碗の底の文様は、下鴨神社の神紋「双葉葵の葉」、
炒った黒豆の香ばしさと甘みが特徴的。
独特のまろやかさな味わいで
体のすみずみまで滋養が
じんわりと染みわたっていくような気がしました。

(2018年5月撮影 機材:Canon EOS M6)

 

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